2018年第2回都議会 文書質問 日本共産党都議会議員・とくとめ道信
■「大山ハッピーロード商店街」を分断する東京都推進の特定整備路線・補助26号線問題(道路1メートル拡幅に5千万円かかる。2020年度完成めざすがほぼ不可能)について、地元の関係者の意見・疑問を踏まえて質問したものです。
文書質問に対する答弁は、東京都として正式に確認された内容となっています。
【質問事項】
1 板橋区の特定整備路線・補助26号線の今後の建設計画について
板橋区のハッピーロード大山商店街を分断することになる特定整備路線の補助26号線について、地域住民からは、建設計画の中止を求める裁判をはじめ、反対の声や疑問の声が広がっているとともに、今後の見通しについて不安の声が寄せられています。そこで、今後の建設計画に関わって、次のような項目について、質問を行います。
Q1 2020年度までに建設を完了するとなっていますが、物理的に厳しいとみられています。2020年度までに完成できるかどうかの判断は、いつ行うのですか。
A1 特定整備路線である補助第26号線大山区間は、震災時に特に甚大な被害が想定される木造住宅密集地域において延焼遮断帯を形成し、避難路や緊急車両の通行路となるなど、都民の生命と財産を守る極めて重要な都市計画道路です。
引き続き、関係権利者の方々に丁寧に説明し、理解と協力を得ながら、平成32年度の整備に向け、取り組んでいきます。
Q2 現時点での進捗状況はどうなっていますか。最新の境界立会率、用地取得率を示してください。
A2 補助第26号線大山区間について、平成30年3月末時点の境界立会率は約95パーセント、用地取得率は約9パーセントです。
Q3 26号線道路建設のために、ハッピーロード大山商店街のアーケード部分で撤去しなければならない部分は、具体的に何メートルになるのかを示してください。
A3 平成28年度の現地調査の結果によると、商店街のアーケード全長約560メートルのうち、補助第26号線大山区間の事業施行区域にあるのは、約170メートルです。
Q4 工事に関わってアーケードを一時的に撤去しなければならない部分が発生するのかどうか、また発生するとすれば、具体的にどの場所になるのかを示してください。
A4 アーケードの除却等に関わる工事は、物件移転等補償契約締結後に、所有 者である商店街振興組合に行っていただくため、一時的に撤去が生じるか否かは、商店街振興組合の判断によります。
Q5 26号線の建設に関わって、道路と交錯する部分のアーケードの撤去が問題になっています。アーケードの撤去は、道路事業の一環として行われるのですか。それとも、再開発事業の一環として行われるのですか。あるいは両方ですか。撤去のスキームについて教えてください。
撤去の手法が決まっている場合、都の負担の内容と割合について教えてください。撤去の手法が決まっていない場合は、いつごろまでに決まるのか、見通しを教えてください。
A5 商店街のアーケードについては、現在事業中の補助第26号線の道路事業によるものとして、その一部を所有者である商店街振興組合において撤去していただきます。当該除却等に必要な経費は都が補償します。速やかに補償金の概算額等を説明できるよう、補償金算定等を進めていきます。
Q6 26号線建設に関わるアーケードの撤去、再整備にかかる、すべての経費の見込みの総額と、そのうち東京都が責任をもって、補償できる対象工事、費用について示してください。
A6 商店街のアーケードについて都が補償する工事は、補助第26号線の整備に支障となる約170メートル分の除却工事や、当該除却工事に伴い影響が生じる道路区域外の部分の改修工事、機能回復工事等です。
その除却等に要する補償金額については、今後、「東京都の事業の施行に伴う損失補償基準」等の関係規定に基づき算定します。
Q7 東上線の立体化に伴うハッピーロード大山商店街のアーケードへの影響について、具体的な図面も含めて、その範囲と工事経費の総額、そのうち東京都が補償できる工事対象と費用額、その割合について示してください。
A7 東武東上線大山駅付近の連続立体交差事業については、平成30年2月に説明会を開催し、都市計画素案に関する概略図等を示しました。今後は法令に基づき都市計画案を作成し、案の縦覧・意見書の提出等の都市計画手続を進めて、平成31年度に都市計画決定することを予定しています。
素案では、ハッピーロード大山商店街のアーケードの一部が都市計画の区域に掛かることが想定されていますが、都市計画決定後に詳細な影響範囲を把握するための用地測量等を行い、必要に応じて適切に対応していきます。
Q8 26号線建設は、大山駅周辺のまちづくりである、「クロスポイント」とは、工事の進捗状況と関係するのかどうか。関係するとすれば、どういった部分が関係するのか、具体的に示してください。
A8 補助第26号線大山区間については、平成27年2月に事業に着手しました。
一方、大山町クロスポイント周辺地区市街地再開発事業は、平成29年10月に都市計画決定され、今後事業化が見込まれています。
市街地再開発事業の都市計画の区域内には補助第26号線の一部が含まれていることから、それぞれの事業の進捗状況に合わせて、工事等の必要な調整し
ていきます。
Q9 万が一、26号線の建設計画が予定より遅れた場合、工事完了時期を遅らせるのか、それとも今後のあり方について見直すのかについて、示してください。
A9 特定整備路線である補助第26号線大山区間については、引き続き、関係権利者の方々に丁寧に説明し、理解と協力を得ながら、平成32年度の整備に向け、取り組んでいきます。
以上