2020年6月2日の都議会第2回定例会の代表質問において、日本共産党の世田谷地区選出・里吉都議は、小池知事4年間の都政運営を批判。その要旨内容です。
いよいよ小池知事の任期が終わろうとしています。
4年前、小池知事は「東京大改革」を掲げて、「反自民」の改革者として振る舞い、都民の人気を得ました。しかしその後、自ら掲げた公約を次々投げすてました。
都立病院・公社病院の独法化も、カジノ誘致の検討も、羽田新ルート推進も、知事が当初掲げた「都民が決める。都民と進める」という公約と真逆のものです。
築地は守るという公約を投げすてて、大きな方向性は変わっていないと言い張り、「多摩格差ゼロ」の公約も口にしなくなりました。
知事が公約した「都政の透明化」どころか、不透明な政策決定が相次ぎ、情報公開の黒塗り・ノリ弁をなくすという約束も守られていません。
就任当初、知事は、「溢れんばかりの贅肉をつけてしまった巨大な肥満都市東京」と発言しましたが、巨大開発を次々進めています。
都営住宅の新規建設は、石原都政以来20年間ゼロが続き、高齢者福祉に力を入れると言いながら、見るべき前進はありません。
小池都政で都政の流れは変わりませんでした。
今回の都知事選挙は、長く続いた都政の流れを変える選挙です。日本共産党都議団は、多くの都民のみなさんと力をあわせて、都民の命、くらし・福祉第一の新しい都政をつくるために全力をあげる決意を表明し、再質問を留保して質問を終わります。
知事は答弁にまったく立つことが出来ず、福保保険局長に答弁を任せることになりました。
■2020年6月2日の共産党の里吉都議による都議会代表質問に対しての知事の答弁漏れを含む、以下の4問の知事指名の再質問。
知事は答弁にまったく立つことが出来ず、福保保険局長に答弁を任せることになりました。
まず、PCR検査の問題です。
〇一問目、小池知事は、日本と東京のこれまでのPCR検査は少な過ぎたという認識も反省も示しませんでした。国の専門家会議は、三月下旬ごろからの感染者数の急増に十分に対応できなかったという反省を表明しています。知事にはこのような反省はないのですか。十分にやってきたと考えているのですか、お答えください。
○二問目です。検査処理能力の今後の目標について、知事の答弁では、いつまでに一日一万件を達成するのか言及がありませんでした。それで第二波に間に合うのでしょうか。都内の感染者数は、またふえ始め、本日の感染者の確認は三十四人です。第二波を抑え込むために、今直ちにPCR検査を抜本的にふやす必要があるという認識、姿勢が知事にはあるのでしょうか。知事、お答えください。
〇三問目です。日本医師会の横倉会長の発言に関する答弁について、知事に伺います。
競争や効率重視の新自由主義の影響が医療機関にも及んでいるという横倉会長の指摘をどう受けとめるのか、私は質問をいたしました。知事はそれには答えませんでした。答弁漏れです。競争や効率重視の新自由主義の影響が医療機関にも及んでいる、この指摘をどう受けとめるのか、ぜひ知事の言葉できちんと答えてください。
〇最後に、保健所についてです。私は、保健所を統廃合し、弱体化させてきた歴代知事の責任は重大だと思いますが、どう認識していますかと知事に質問しました。しかし知事は、再編整備の過程で機能強化を図ったと、事実をあべこべに描き、保健所の統廃合を正当化しました。本当に驚きました。
知事、機能強化を図ったというなら、今回のコロナ危機で、これほど深刻な保健所の逼迫がなぜ生じたのですか。また、知事は、コロナ危機から保健所のあり方についてどんな教訓を学んだのですか。保健所に関するこの二点について知事の答弁を求め、再質問を終わります。(拍手)
■答弁に立たない知事に代わって、福祉保健局長が答弁
四点の再質問を頂戴いたしました。
〇まず、PCR検査についてでございます。
PCR検査が少な過ぎるのではないかということでございますが、この間、PCR検査につきましては、二月以降、国が示した検査基準に基づきまして、東京都に限らず全ての自治体がその基準に基づき、適宜、時点修正される中で対応してきたものと考えております。その時点時点では確かなものだったと考えております。
〇それから、二点目でございますが、いつまでに一万件ということでございますが、これはまさに今、検査の入り口に当たる検査の窓口、PCRセンターですとか新型コロナ外来の入り口の部分、また、それを処理する検査能力は、民間検査機関も含めまして、その能力拡大について支援もし、ご協力いただいているところでございます。一日も早く目標に向けて達成したいと考えております。
〇それから、大きく二つ目の医師会長のご発言でございますが、さまざまな方々、専門家の方のご意見を拝聴し、それを生かしていくということは基本だと思っております。ただ、医療機関、病院経営におきましても、基本的には、いい医療を行うためには効率的な対応も必要なものと考えております。その意味でのご発言かなと思っております。
〇それから、保健所についてでございますが、統廃合についてのご指摘をいただきました。ただ、組織というものは時代において、その時代時代で見直していくものでございます。何が効率的かどうかは、その時代によってまた変わっていくものというふうに考えております。改めまして、この状況下において、今後どうしていくかということは、また一つの課題かなと思っておりますが、その時点では正しかったものと考えております。